酒を飲んで失敗したことがある人は多いでしょう。
大学生の頃、いろいろなサワー(焼酎割り)が流行っていました。今ももちろんありますが・・・。
安い居酒屋で、友人と2人で入り、話をしていましたが、男同士、しばらくすると会話が止まってしまいました。(話すことなんてありません)
「なんか、おもろいことないか!」友人
周りをきょろきょろ見回しても、ほとんどお客はいません。店員がこっちを見てぼーーーーっとしています。
「ふぅーー。」私
暇な大学生は困ったものです。この頃の時間を返してもらえたらもっと素晴らしい人生が送れそうです。(多分繰り返すでしょうが・・・)
「往復しようや!」私が素晴らしい提案をしました。メニューを見るといろいろなサワーが20種類ぐらい並んでいます。
「いいねぇ、先に吐いたほうが負けじゃ!」友人
暇なアホ二人、負けたほうが奢るということで、スタートしました。
往路までは何とか覚えていました。しかしそこで記憶が途切れてしまい・・・。
なんだか、喧騒の中で目が覚めました。どうやらバス停のベンチのようです。朝の9時ぐらいです。眠たい目を擦りながら、起き上がろうとしました。
すると、右手に缶ビールが・・・。なんだか、ぼやけた頭で、プシュと缶を開けました。そして、一口飲んで・・・。
自分のおかされた事態に気がつきました。かなりの人が通勤で使用するバス停で缶ビールをしっかりと握っていたまま、いびきをかいて寝ていたのです。
よたよた歩きながら帰る道すがら、心に誓いました。
「もう酒は飲まない。」
私が中学生の時の話です。
私の中学校では、一人ずつオルガンに座っていました。(オルガンを前にして椅子にです。)その日は少し早めに音楽室に着いたので余裕を持って後ろの友達とバカ話をしていました。
昔のオルガンは背中に穴がたくさん空いていました。今は空いていないのですが・・・。
私は友達と話をしながら、人差し指をスポスポ入れていました。そしたら、とんでもないことがおこったのです。もうお分かりでしょう。
指が抜けなくなってしまったのです。
「あ、あれ、指が抜けん!」私
「何言うとるんか!」1人の友
最初は余裕でした。ところが時間が経つにつれて、
「おーーーー!抜けん、抜けん!」私
「た、大変じゃ!」周りの人々
教室が大騒ぎの中、音楽の先生(新任の女の先生でした。美人では・・・。)
「○くん!どうしたんかね!」
「先生、指が抜けません!」このとき私は、生涯このオルガンと共に生活していくことを覚悟していました。
「ちょっと、待っとき!」先生がぬるま湯やら、石鹸やらを持ってきて再び登場しました。
ぬるま湯に浸した石鹸を指の周りにつけると、
スポッ!
拍手と歓声が起きました。この日の音楽の授業は、私が完全に主役でした。(目立たない子でも主役になれる。)
喫茶店に6人で行った時のことでした。
お酒を飲んだ後ですが、何故か女性は仕上げに喫茶店を選ぶようです。男はラーメン屋ですが・・・。
この日はいつもがらがらの店が、何故か人がたくさんいました。たくさんと言っても、二、三十人と言ったところでしょうか。
コーヒー、レモンティーなどおのおの注文を頼み、会話が弾んでいた頃、事件が起きました。
ココアを頼んだ女の子が、飲みながら
「んっ!」と言ったのです。
カップを下ろすと、
その女の子の口から、ヒゲを揺らして、顔を出しているゴキブリの姿が・・・・。こっちを見ています。
「きゃーーーー!」もう一人の女の子が叫びました。私は恐ろしさに声も出ませんでした。ホントに恐ろしい時は声も出ないものです。
女の子が口からそれを吐いた時、
「・・・・!」目を見開いたまま動きません。
「すいません!!! ゴキブリが入ってたよ!」男性軍が叫びました。
その声を聞いて、ゴキブリを口にくわえた女の子が泣き出しました。
「ミンボーの女」の中尾彰とまでは行きませんが、やって来た店員に酒の力もあり、からみました。
店の中は、他の客までその吐き出したゴキブリを見て、大騒ぎです。
その後、店長がやって来て、(どこか行っていたのでしょうか)、土下座するように謝りようやく騒ぎがおさまりました。
店にいた全員がお茶代無料ということになりました。女の子には別にお詫びがあったようです。
数日後、女の子が言いました。
「もうココアは一生飲めない!」
それは私もです。