私のようなセレブな人間でも、1ヶ月に1,2度は人生経験のために100円ショップに行きます。
今日は、夏にちなんでTシャツを買いに行きました。
すると驚くことに、210円。
(えーー!100円じゃねえの!高ーーー!)最近の100円ショップは、200円、300円と100円じゃないものが多い。嘆いています。
Tシャツと睨めっこしながら、散々迷った挙句、購入を断念しました。100円だったら、即購入だったのですが・・・。店員は気付いていませんでしたが、100円ショップの営業のあり方に一石を投じたのです。
そして、息子にアントニオ猪木似のマスクを購入してあげました。息子は大喜び。帰りは車から顔を出し、人々を笑わせていました。
実は、ここで驚くべき光景に出くわしたのです。
オモチャ売り場の棚から、床に商品が2,3個落ちています。私は魔が差したのでしょうか、普段なら気付かず踏みつけるところを、商品をまたいで、知らん顔で歩きました。
すると、タンクトップで肩に刺青、筋肉隆々の大男とすれ違いました。なんだか怒り狂った顔をしています。非常に不機嫌そうです。(100円でも落としたのでしょうか。)
肩にでも当ったら大変なことになりそうなので、私は大きく避けました。
その時、振り返りざまに偶然その大男を見たのです。
その大男は、小さくしゃがみこむと、その商品を持ち、棚を探して、丁寧にその商品を並べたのです。私が計算するに、その店の店員である可能性は、ジャンボ宝くじの1等が3回連続して当る確率に等しいと思われます。
人は見かけによらない。
見た目が私のような紳士なら、理解できるのですが、どう見ても通路に落ちていたら蹴り、「邪魔やのう!」と言いそうなタイプです。私は知らん顔をしてしまった行為を恥じました。そして、彼に
「君の事を誤解していた。赦してくれ。」と謝りにに行こうかなと思いました。実際には、行きませんでしたが、いつの日かわたしの気持ちは伝わることでしょう。
奇跡は2回続けて、起こるものです。
この店を出る時、信号待ちで前の道路は随分渋滞していました。
私は中に入れてもらおうと、車の頭を少し出しました。
ただ、前の車は、なんだか品が無い。
助手席では、金髪の男がダッシュボードに足を上げ、運転手もサングラスをかけタバコをふかしています。
(たぶん、入れてくれないだろう。次の車に期待しようっと!)
車が動き出したので、私は一応手を挙げました。すると、足を上げた男が、にこっと笑顔で「入っていいよ。」合図をくれました。
人は見かけによらない。
なんだか気持ちのいい日になりました。